患者様が求めるものを追求した歯科医院が成功した
選ばれるお店の大原則
競合が激しい飲食店等の様に広くお客様から選ばれ、足を運んで貰う立場のお店の注意を払うべき大原則、それは「お客様の不安要素を全て取り除く」です。
不安要素とは「自分の目的の飲食が出来るかどうか?」「価格は自分の予算とマッチしているのか?」
の2点です。その2点が店頭で払拭出来なければ入るのはやめておこうになります。
つまり、飲食店の場合この2点の不安を払拭すべく店舗の演出を施す、つまり外装、内装、看板、メニュー表等工夫を凝らします。
しかし、それとは対照的に広くお客様から選ばれる必要はないと考えている飲食店の場合、あえて先程とは真逆の戦略をとります。
つまり「自分の目的の飲食が出来るかどうか?」や「価格は自分の想像とマッチしているのか?」をお店選びの不安とはしていないお客様をターゲットにしている場合です。
この場合は以下のような条件をクリアしていなければ経営は成功しません。
- お客様が作り手の腕・商品に定評がある事を最初から知っている
- 店の雰囲気もその腕と商品に見合うものと想像出来ている
- 腕、商品、雰囲気に対する対価の予算額は気にしない、または知っている
- 自分以外の客もそれら全てを望んで来ている等と知っている
つまりそのお店が、お客様側が足を運ぶ事で自身のステイタスになり得るレベルにあるという事です。
一見客お断りのようにお店側もそう感じないお客様は望まないという事だと思います。
しかし、恐らくこの後者のお店も「はじめ」が存在していたはずです。
創業当初はどんな感じだったでしょうか?
ネームバリューや実力が有り余る作り手を最初から雇う等の例外を除いておそらく前者の様に考え時間を重ね、全てにおいて信頼を勝ち取り、後者の様になっていったかと思います。
選ばれる歯科医院の大原則
ここで歯科に話を戻しますが、歯科医院開業時、内外装の決定に皆さんは自身のこだわりを込めると思います。
あなたが開業当初から患者様がステイタスを感じるに至る程の知名度の高い歯科医師ではなく、他の歯科医師よりは少々毛の生えた位の自信で開業の決断をした程度なら先程の飲食店の前者、つまり選ばれ足を運んで貰う立場のお店の注意を払うべき大原則、「お客様の不安要素を全て取り除く」を見習う事をお勧めします。
歯科業界では個室診療室を良しとする風潮がありますが、
「余程の技術を持っている」や「余程のビッグネーム」で無ければ開業時に個室診療室では集患に繋がる事は考えにくい、つまり開業において個室診療室=集患になり得る差別化にはならない、むしろ逆と考えても良いと思います。
認知され患者様を増やし、安定を考えたら内外装は見ただけ入っただけで不安を払拭出来てしまう「壁が無い」を目指すべきです。
勿論各医院にはそれぞれステージは存在していますので先述の飲食の様に時間を重ね、地域の患者様全てにおいて信頼を勝ち取る事が出来たのなら、「次は個室診療室としよう」はまだ有り得ると思います。
しかし、掴んだ固定患者様のみ対応していく方針の歯科医院は少なく、実際には地域の住人は数年ごとに流動的にその分布を変える事が知られている故、既存の固定患者のみでは無く常に新規の患者様の獲得を意識する事になると思います。
どんなにステージを変える事を夢としたところで内外装を変えて行くことは、逆にある意味既存患者様からすれば医院の方針が変わる印象を持たれ離れてしまう可能性がある、そして内外装を変化させるにはそれなりのお金がかかる等現実的では無いです。
すると「壁が無い」で作り、「壁が無い」を維持して行く方が現実的な気がします。
個室診療室はその医院においていつからあったのか?
そして何より何を狙ってそうしたのか?
患者様の不安の本質ははプライバシーの確保では無いようです。
歯科治療にはステイタスになり得るものは存在しませんし、何よりビッグネームも存在しません。
歯科医院の場合、忘れてはいけない大原則は以下の2つです。
- 歯科は医療機関とは思われていない、だから他業種と同等の次元での比較評価される
- 口腔内の疾患それに対する治療は理解されてない、だから不安不信はかなりのもの
その「不安要素を全て取り除く」ために必要なことは以下の4点です。
- 他の職種の当たり前は実践出来ているか
- 信頼に値する不安がない人間が対応してくれるのか
- その人間は自分の目的にあった事を疑問無く分かる様にやってくれるか
- その価格はどれくらいか
これらの不安要素払拭を大前提に歯科医院の内外装を決定しそれによっての集患、そして定着を考えたらこうなります。
内外装
医院内が全て見えるガラス張りが理想、見せるべきは待合室では無く診療室。
医院入口の扉は常に開口状態となれるものとし、その状態で医院受付、
受付の人間が一目で確認出来る様にする。
待合室は入り組んだ形状はNG,出来る限り全て見渡せるスペースとする。
待合室から診療室への扉は可能なら無くし、待合室より診療室内が見える感じる様にする。
診療室内はパーテーション等は最低限として患者様自身が全ての診療台が見える感じる様にする。
スタッフ意識
歯科医師、歯科衛生士含め歯科医院全スタッフの発言、立ち振る舞いを全ての患者様に聞かせる見せる。
それは患者様との、診療室内であれば処置説明を含めた全対応を、受付であれば会計額を含めた全対応を他の患者様にあえて聞かせる位が理想と考える。そして可能ならそれに対する患者様の反応も他の患者へ聞こえるレベルになる様こちら側が活気を出す事が望ましい。
当法人はこれで開業当初より広告宣伝なしに毎月初診90人以上、再初診450人以上、そしてレセプト1350枚、毎月伸び続けています。